ウサギとカウンセリング

【ウサギと学ぶ】カール・ロジャーズのパーソナリティ理論・命題2

この記事では、カール・ロジャーズのパーソナリティ理論に出てくる命題2についての説明に挑戦しています。

命題2のポイントは、私たちの現実は、私たちの感じ方、受け取り方によって決まっているということです。

カール・ロジャーズのパーソナリティ理論をなんとかわかりやすく説明できないかと考え、できるだけ簡単な言葉で説明しようとして作成した全15話にわたる小説タッチの記事です。

カウンセリング、カール・ロジャーズ、パーソナリティ理論、来談者中心療法、人間理解に興味のある方は読んでみてください。

第3話はこちら

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第4話 学習2日目 命題2

次の日。

パタパタと走ってくる小さなウサギ。

 

クー
クー
先生、先生!

 

先生
先生
おや、慌ててどうした?

 

クーの声を遠くに聞いた老ウサギは、建物のドアを開けてくれていた。

 

クー
クー
先生、昨日教えてもらったところ、わたしは、わたし以外にはなれないってことですね!

 

先生
先生
ふふっ、なにか言葉が届いたみたいだね。

 

年老いたウサギは嬉しそうに微笑む。

 

クー
クー
なんか昨日お布団に入ったらパッと言葉が浮かんだんです!

 

先生
先生
そういう経験を私は、言葉が届くと呼んでいるんだ。

 

クー
クー
言葉が届く・・・。はい、届きました!なんだかわかんないけど嬉しいです!

 

先生
先生
ふふっ。さぁ、今日も始めよう。今日は命題2だよ。

 

クー
クー
はい!

 

今日もクーは、小さな椅子にちょこんと座った。

 

命題2

有機体は、場に対して、その場が経験され知覚されるままのものに、反応する。この知覚の場は、個人にとって実在なのである。

(命題はロージァズ全集8巻パーソナリティ理論、第2部、第4章より引用)

 

クー
クー
プシュー。

 

クーは、命題2を聞いてすぐに、頭から煙を吹き上げ、机に顔を伏せてしまう。

 

先生
先生
ふむ。頭から煙が出ているね。大変そうだ。

 

クー
クー
先生、わからないです!

 

先生
先生
うん。そうだろうね。さて、出来るだけ簡単な言葉に置き換えてみるよ。

 

私達の身体は、様々な出来事に対し、ひとりひとりの違った感じ方、受け取り方によって反応している。ひとりひとりの感じ方、受け取り方が、ひとりひとりの現実をつくっている。

 

先生
先生
命題1に続いて大事なところだね。さて、この命題2。クーにはどう届いていますか?

 

クー
クー
うんと、わたしの現実は、わたしの感じ方、受け取り方がつくっている・・・。

ということは、わたしの現実は、わたしの感じ方、受け取り方次第で変わるということしょうか?

 

先生
先生
ふむ。そうだね。大事なところがよくわかったね。

付け加えるとね、現実は、自分の感じ方、受け取り方次第で変わると言っても、私達は、都合よく自分の感じ方、受け取り方を変えられるわけではないということだね。

 

クー
クー
ということは、わたしたちは都合よく自分の現実を変えられるわけではない…。

 

先生
先生
そういうことだね。

 

クー
クー
ふむむ。

 

先生
先生
ニンゲンが…。

 

クー
クー
え?

 

先生
先生
なんと多くのニンゲンが、この変えられないひとりの現実を大事な人に否定されながら生きていることか…。

 

クー
クー
変えられないひとりの現実を大事な人に否定されながら生きている・・・。

 

先生
先生
そしてなんと多くの人間がこのひとりひとりの現実を、ひとりひとりの現実として感じにくくなってしまっていることか!

 

クー
クー
人間は、ひとりひとりの現実をひとりひとりの現実として、感じにくくなってしまっている・・・。

 

先生
先生
生きにくい!まったくもって生きにくいな!

 

クー
クー
先生・・・。

 

先生
先生
ああ、ごめんなさい。興奮してしまった。

 

クー
クー
いえ・・・。大事なところなんですね。先生にとって・・・。

 

先生
先生
私はね・・・。

 

クー
クー
はい。

 

先生
先生
ひとりひとりの人間が別々の現実を生きていること、そして、ひとりひとりの現実を変えることがどんなに大変なことか、ということをみんなが理解できれば、もっと人間の世界は生きやすくなると思うんだ。

 

クー
クー
ひとりひとりの現実を理解し、その現実を変える難しさを知る・・・。

 

先生
先生
カウンセリングは、ひとりひとりの現実をどこまでもひとりひとりの現実として、理解し、受け止めていくための知恵なんだ。

今、世界は、カウンセリングを必要としていると私には思えてならないんだよ。

 

クー
クー
世界は、カウンセリングを必要としている。それが・・・それが、先生の現実なんですね。

 

先生
先生
そう。よく聞いてくれたね。

 

クーは、下を向いて何かを考えている。

 

先生
先生
今日はこの辺りにしておこう。ゆっくりお水を飲んでから帰りなさい。

 

クー
クー
はい!

 

クーはカバンから水筒を出しクピクピと水を飲んだ。

 

先生
先生
難しい話で、嫌になっちゃうかね・・・。

 

先生は少し心配そうにクーの顔を覗き込む。

 

クー
クー
難しいけど・・嫌じゃないです!

 

ニコッと笑うクー。

 

先生
先生
良かった・・・。

 

クー
クー
じゃ、先生、また明日きます。

 

先生
先生
はい、さようなら、また明日。

 

クーは、ササッと水筒をカバンに入れて、ペコッと会釈をして、小さな建物を後にした。

 

先生
先生
難しいけど嫌じゃないです・・・ね。

 

老ウサギは、走り去っていく小さなウサギに向かって、深くお辞儀をした。

 

第5話に続く

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