ウサギとカウンセリング

【ウサギと学ぶ】カール・ロジャーズのパーソナリティ理論・命題6

この記事では、カール・ロジャーズのパーソナリティ理論に出てくる命題6についての説明に挑戦しています。

命題6は、情動についての説明です。情動とは、一時的で急激な感情の動きのことですが、この記事では簡単に、ただ感情として捉えています。

カール・ロジャーズのパーソナリティ理論をなんとかわかりやすく説明できないかと考え、できるだけ簡単な言葉で説明しようとして作成した全15話にわたる小説タッチの記事です。

カウンセリング、カール・ロジャーズ、パーソナリティ理論、来談者中心療法、人間理解に興味のある方は読んでみてください。

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第7話 学習4日目後半、命題6

 

先生
先生
さて、命題6に取り掛かろう。

 

クー
クー
はい、頑張ります!

 

命題6

情動は、前述のような目標指向的な行動をともない、かつ、一般的には、このような目標指向的な行動を促進するものである。情動の種類は、行動の追及的様相か完成的様相に関連しており、情動の強さは、有機体の維持と強化に対する意味についての結果に結びついている。

(命題はロージァズ全集8巻パーソナリティ理論、第2部、第4章より引用)

 

先生
先生
ふむ…ここはなかなか難しいね。補足しながら、できるだけ簡単な言葉に言い換えてみるよ。

 

クー
クー
あわわ。あわわ。

 

感情は、欲求を満たそうとする身体の行動を促進する。

感情は不快・興奮した感情と、平穏・充足した感情に分けられる。

不快・興奮した感情は、身体や心の要求へと行動を統合し、集中する効果を伴っている。

平穏・充足した感情は、身体や心の要求に対する充足感、満足感を伴っている。

感情の強さは、身体や心の危険度や、満足度の高まりによって強まる。

 

先生
先生
さて、これでどうかな?

 

クー
クー
ふむぅ。感情は、欲求を満たそうとする身体の行動を促進する…。

 

先生
先生
そうだね。

 

クー
クー
うんと…、たとえば、わたしが何かに怒ったとしたら…。

 

先生
先生
その怒りは、身体の何らかの欲求を満たそうとする行動を促進しているということになるね。

 

クー
クー
うーん…、どういうことかな…。

 

先生
先生
クーは、どんな時に怒る?

 

クー
クー
えっ…?えーと…。夕飯のニンジンが誰かに食べられちゃったら…怒る…かな?

 

先生
先生
なんか、それじゃあなた、あまり怒りそうじゃないね…。

 

クー
クー
そう…でしょうか…?

 

先生
先生
それじゃ、あなたの大事なこの本を私が急にビリビリと破いちゃったら?

 

老ウサギは、クーと一緒に読んでいる古ぼけた本を持ち上げ、そのページを破るような仕草をする。

 

クー
クー
やめてっ!

 

クーは、大きな声をあげて、老ウサギの行動を止めようとした。

 

先生
先生
うん。今の感じだね。今まさに、あなたの感情が、あなたの大事な本を守ろうとする行動を促進した感じがしたね。

 

クー
クー
あわわ。破るフリだけだったんですね。あわわ。つい、大きな声をだしちゃいました。申し訳ないです。あわわ。

 

自分の行動に驚いてクーは取り乱している。

 

先生
先生
あなたは、夕飯のニンジンを誰かに食べられてしまうことを想像した時よりも、あなたの大事な本を私がビリビリ破ることを想像したときの方が感情的になったね。

 

クー
クー
はい。気づいたら大きな声を出しちゃってました。

 

先生
先生
つまり、夕飯のニンジンよりも、その大事な本の方が、あなたの身体と心にとっての危険度や、満足度に深く関わっているということだね。

 

クー
クー
ニンジンは、今晩食べられなくても、また明日食べられるかもしれないから…。

 

先生
先生
うん、うん。

 

クー
クー
だけど、この本は、これしかないから…。これがなくなったら、人間になれなくなっちゃうかもしれないから…。

 

クーの目には涙が浮かんでいる。

 

先生
先生
そう…。この本がなくなったら、人間になれないかもしれないからね。

 

クー
クー
ぐすん。

 

小さく頷く、クー。涙が頬をつたう。

 

先生
先生
あなたのさっきの感情は、あなたの涙につながっていたようだね。

 

クー
クー
わたしは…わたしは…人間になりたいんです。

 

先生
先生
そう…。人間に…人間になりたいのね‥‥。

 

肩を震わせて涙になるクー。

老ウサギは静かにクーの背中に手を置いた。

 

クー
クー
人間に…人間に…。

 

先生
先生
そう。…人間にね。

 

少しの間、クーは涙になり、老ウサギは見守った。

大きなため息をついた後、水筒の水をクピクピと飲むクー。

 

先生
先生
少し…落ち着いたかね。

 

クー
クー
はい…。なんだかスッキリしました。

 

先生
先生
ふふ…。なんだかスッキリしたみたいだね。

 

チラッと窓から夕暮れの空を見る老ウサギ。

 

先生
先生
さて、今日はここまでにしておこう。

 

クー
クー
そうですか…。わかりました。

 

素直にササッと片づけを始めるクー。

 

クー
クー
それでは、また明日お願いします。

 

クーは、パタパタと建物を後にしていった。

 

走り去るクーの背中を見送る老ウサギ。

 

先生
先生
人間になりたい、か…。

 

小さくつぶやく老ウサギ…。

 

先生
先生
懐かしいな…。

 

静かに微笑む老ウサギの目にはうっすらと光るものが浮かんでいた。

 

 

第8話へ続く

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