カウンセリング

【カウンセリングの手引き】来談者中心療法の概要

このページでは黒田明彦の学習してきたカウンセリング、来談者中心療法についての体験的理解を細かに説明しています。

カウンセリング学習記事の案内所 お陰様で、黒田明彦のカウンセリング学習記事も増えてきましたので、どんな記事があるかを一度に見れるようにまとめた記事を作成いたしま...

来談者中心療法の体験的理解、頭語りと身体語り

来談者中心療法の体験的理解を記述していくうえで、まずは、人間のコミュニケーションの仕方を、しっかり考えてから意識的に言葉を選んで話す頭話りという話し方と、あまり考えずに感覚的に言葉を話す身体話りという話し方に分けて考えてみました。

普段私たちが、学校や会社など、社交の場で当たり前のように行っているコミュニケーションは頭語りが主です。

私たちは多くの人が集まる場所では、自分が周りの人と比べてどうであるか目立たず普通であるか、バカなことを言ってしまってないかなど、いろいろなものを気にかけながら話しています

他の人と上手くやっていけるように、その場に適した言葉を知らず知らずのうちに頭で選びながら、やりくりしているので、実際はかなり窮屈なコミュニケーションをしていると言えます。

頭語り

頭の中で言葉を一生懸命整理して、選んでから、意識的に声にする話し方

一方、普段の窮屈な日常の中では、なかなかできないコミュニケーションに、身体語りがあります。それはとっても自由で、個性的で、自分が人生の主人公になれるような満足感の高いコミュニケーションです。

身体語りの感覚は、頭で考えたことを自分の意志で言葉に、声にするという感覚ではなくて、頭に言葉が浮かぶよりも先に、言葉が声になって出てしまうという感覚です。

それは、私が言葉を語っているというよりも、身体の語った言葉を私が聞いている感覚とも言えます

身体語り

自分の身体が語る言葉を自分が聞くという感覚の話し方

身体語りは、身体の語る言葉を私が聞いている、というような感覚的なコミュニケーションなので、声になっている言葉が、普段のやりとりのときのような窮屈な制限を受けていません。

この身体語りというコミュニケーションは、身体が自由に言葉を語りますので、じっくり取り組むことができれば、普段の窮屈な制限からはなれ、普段は頭の隅に隠れていたり、感じにくくなっている自分の感情、体感、経験を感じさせてくれる言葉に出会いやすくなるといえます。

 身体語りは、普段の窮屈な制限からはなれ、頭の隅に隠れている、感情、体感、経験感じさせてくれる言葉に出会いやすい話し方である。

この身体語りという話し方に、クライエントがいち早くなっていくための具体的なアプローチが、黒田の提供する来談者中心療法なのです。

来談者中心療法の要、カウンセラーの聞き方

普段日常で行われている言葉のやり取りは、お互いの言葉の意味を尊重しあい、バランスをとりあう、お互い様のコミュニケーションです。

しかし、カウンセラーはカウンセリング場面で、カウンセラー側の言葉の意味は置いておいて、クライエントの言葉のすがたに応答し、ただクライエントにとっての言葉の意味のみでやりとりをいたします。

例えばリンゴを例にあげて説明してみると、リンゴという言葉の一般的な意味は、

赤く丸くて甘酸っぱい果実

しかし実際、その「リンゴ」という言葉に宿されている意味は、本当に一人ひとりの人間で、びっくりするほど違います。

それぞれの人間の言葉がもつ意味には、それぞれの人間の人生が宿されているといっても過言ではありません。

二人の人間が向き合ったとき、お互いが、お互いのリンゴという言葉に宿されている意味に縛られたコミュニケーションをしてしまうのは、とても自然で仕方のないことです。

しかし、これでは、状況によって、お互いのリンゴという言葉の意味リンゴという言葉に宿された人生)がぶつかり合い、どちらか、もしくは両方のリンゴが台無しになってしまう可能性があります。

普段は、相手とのやり取りの中で、そんなことになってしまわないように、自分のリンゴを知らず知らずのうちに隠してしまう人は多いのではないでしょうか。

 普段のコミュニケーションでは、相手の縛られている言葉の意味を尊重するために、自分の言葉の意味を隠してしまいがちである。

しかし、カウンセラーは、カウンセリングという特殊なコミュニケーションの中では、カウンセラーの人生が宿されている、カウンセラー自身のリンゴの意味に縛られない応答をすることができます。

カウンセラーは、ただしっかりとクライエントの言葉のすがたに応じることで、クライエントにとってのリンゴの意味を受け止めようとします。

そんな特殊なコミュニケーションを受けたクライエントは、自分自身の人生が宿されているリンゴの意味のみでやり取りができるようになります。

もちろんリンゴだけではなく、自分の声にした言葉のすべてを、自分自身にとっての言葉の意味、経験、感情だけで味わうことができます

カウンセラーがカウンセラー自身の言葉の意味に縛られず、クライエントの言葉のすがたをしっかりと受け止め、そこに応答していくことで、クライエントは、相手とのバランスをとるための窮屈な頭語りから解放され、意図せずとも、自由で独自的な身体語りに入っていくことができるのです。

来談者中心療法

カウンセラーがカウンセラー自身の言葉の意味に縛られず、クライエントにとっての言葉の意味、経験、感情にのみ応答し、クライエントの身体語りを促す積極的傾聴法

ただ、カウンセラーが一貫して、クライエントの身体語りを促進する応答をしているとしても、クライエントが自由な身体語りに到達できるまでの時間には、個人差があります。

もしかしたら、普段人前で自由にお喋りをすることが得意な人ほど、身体語りに入れるまでに時間がかかってしまうかもしれません。

カウンセラーによる身体語りへの促しがあっても、身体語りに入るまでの時間には個人差がある。

来談者中心療法の経験的理解、自由に語るこわさ

身体語りは、日常しているような、相手を気遣った窮屈なやりとりを飛び越えて、自分の身体が遠慮なく語り、自分に言葉を聞かせてくれるという感覚的なコミュニケーションです。

それは、もはや、自分の意思を超えたところで、どこからか言葉が届けられてくるという感覚とも言えます。

自分の意思を超えて届けられてくる言葉と聞くと、もしかしたらこわいと感じる人もいるかもしれません。

身体語りは、当たり前のように日常で行っている頭語りよりも、自由で、敏感で、感覚的なやりとりになります。

その身体語りのコミュニケーションにおいて、クライエントは、自ら自分の中の苦しい課題に直面することは、確かにあります。

しかし、苦しい課題に直面するといっても、あくまで、クライエントの身体にとって安全な範囲まででの出来事です。

むしろ身体語りの最中、身体は普段の頭語りのときよりも、敏感に、適切に、自分の安全範囲を見極めます。

逆に言えば、身体自身が安全であるという判断を下している範囲の中でこそ、苦しい課題との直面化は起きるのです。

・身体は、敏感に適切に安全範囲を見極めてくれる

・苦しい課題との直面化は、身体が安全と判断している範囲でしか起こらない。

ときに人間には、その苦しさに直面できなければその悲しみを悲しみのままに感じられなければ本来の自分の感覚を取り戻せなくなってしまうような、しかし、自分一人ではとうてい味わいきれないような激しさを持った、人生の、精神の成長の、障壁となってしまうような、そんな感情体験が存在します

カウンセリングは、そういう感情体験を人生の障壁から人生の糧に変化させるためのチャレンジもあります。

来談者中心療法の体験的理解、自分の感覚を取り戻す

身体語り、身体の語る言葉を自分が聞いているような感覚、そのあたりの感覚に敏感になっていくと、自分の身体の感覚を実感しやすくなっていきます。

心の癒しというのは、自分の身体の感覚を取り戻すとき、自分の本来の感覚を生きられるようになったときに感じられるものです。

そして、心の成長は、今まで聞こえなくなっていた、聞きにくくなっていた自分自身の身体の言葉が、自由に自分に聞こえるようになったときに起きます。

黒田明彦のカウンセリングは、そういう感覚を目指すためのアプローチです。

しかし、一回のカウンセリングで「身体の声が自由に聞こえる心」に到達することができるかといえば、それは難しいかもしれません。

一回のカウンセリングでも、身体語り体験を経て、自分の身体の声を聞くことができる可能性はありますが、身体の声がある程度自由に聞こえる心になるためには、繰り返し身体語りのコミュニケーションを体験する必要があります。

個人差はありますが、3回、4回と面接を繰り返すことができれば、身体語りの感覚をある程度身につけることができ、自分一人でも身体の声を聞いていくための準備ができていきます。

身体の声が聞こえやすい心になるためには、繰り返し身体語りのコミュニケーションを体験する必要がある。

自分の身体とのコミュニケーション、そして心の成長のための取り組みは一生続くものです。

このカウンセリングを大きなきっかけとして、後は、自分自身で「自分の身体に頼って生きていく術」を学んでいってください。

来談者中心療法の経験的理解、機能する人間

自分の身体の声が聞こえるような心になってくると、今度は、日常、様々な場面で、相手の語る言葉や、様子から、相手の身体の声をある程度予想できるようになります。

そして、相手の身体の声をある程度予想できるようになると、相手の言動に余裕をもって理解を示すことができるようになります。

自分の身体の声が良く聞こえており相手の身体の声をある程度予想でき相手の言動を余裕をもって理解することができるようになると、人間関係、社会の中で、どう自分が立ち回れば、より自分が気持ちよく、自分らしく、無理なくやれるかという判断を、自分自身で出来るようになっていきます。

社会の中で、無理なく機能していく人間になっていける、ということですね。

カウンセリングの目標

クライエントが自分の身体の声を聞けるようになり、社会の中で無理なく機能していける人間になっていくこと

来談者中心療法の体験的理解、終わりに

いかがだったでしょうか。ぜひ来談者中心療法を体験していただき、ありのままの自分を聞いてもらえたという体験をしてみてください。

聞いてもらえたという体験は、もっと聞いてもらいたいという体験を生み、最終的には、他者を聞かせてもらいたいという望みに変わっていきます。自分がもらえた満足を他者にも提供したくなるのです。

世の中の多くの人が、自分の聞いてもらいたいという欲求を自覚し、また、皆がその欲求が満たすことのできる場所をもち、そして最終的には、相手の聞いてもらいたいという欲求を満たしてあげていくことが当たり前のことになっていくことを願っています。

 

カウンセラー 黒田明彦

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