共感性羞恥という言葉が一時期注目を浴びました。
ドラマや映画で登場人物が叱責、失笑、非難を受けたりして、見ている人が自分だったら、恥ずかしいと思ったり、辛いと思う場面を見ると、それだけですごく居たたまれない気持ちになってしまうあれですね。
よくあるドッキリ番組なんかは、共感性羞恥が非常に刺激されますよね。
今回は、この共感性羞恥について書いてみようと思います。
是非読んでみてください。
共感性羞恥とは?

共感性羞恥とは、簡単に言うと、「あれが、私だったらと思うと見てられない!!」と、激しく居たたまれなくなる感覚ですね。
実際に相手が恥ずかしい思いをしていたり、辛い思いをしていなくても、見ている方が一方的に居たたまれなくなってしまうことがあるため、正確には、観察者羞恥ではないかと言われてもいますね。
共感性羞恥はある番組で調べたところ、10%ぐらいの割合の人に起こる感覚のようです。
ダウンタウン松本人志さんの感性はとても鋭い

芸や、話術がウケずに、シラーっとなってしまうことを「スベる」という言葉で最初に表現したのは、お笑い芸人、ダウンタウンの松本人志さんです。
本当にすごいワードセンスですよね
そして、昔、松本さんは、スベる芸人を見て、「さっぶーっ」ていう言葉も流行らせました。
さっぶーって言いながら、ケタケタ笑っている場面もありますが、もうどうしたらよいかわからないみたいに本気で「やめてくれ!」って言いながら、うろたえているときもありました。
共感性羞恥とはあの感覚のことですね。
あとは、「イタい人」って表現もありますが、あれも共感性羞恥の感覚を表したことばですね。
相手を見ていてるだけで、居たたまれなさが、もはや痛みのように感じられるという感覚です。
まさに見ているだけで、「イタい」のです。
実は、この「イタイやつ」っていうのも、松本さんが流行らせた言葉だそうです。
松本さんにとても優れた言語センスがあり、人一倍、共感的羞恥が強かったからこそ生まれた言葉でしょうね。
やっぱり天才ですね。
ダウンタウン松本さんの天才的な共感的羞恥語録
- 「スベる」
- 「さむい」
- 「イタイ」
共感性羞恥は対処・克服できるの?

さて、共感性羞恥は対処・克服できるのでしょうか?
今回は、刺激を避ける対処方法と、本気で克服する方法の2つを紹介します。
共感性羞恥を引き起こすような刺激から自分で離れる
1つは、当たり前の対処ですが、共感性羞恥を引き起こすような刺激から、自分の意思で離れることです。
単純に、さむい、イタイと感じるものを自分から見ないようすることで、共感性羞恥を引き起こすことは止められます。
バラエティ番組やドラマなら、共感性羞恥を引き起こすような刺激に出くわしたら、即座にテレビを消すなどすれば刺激を遮断できます。
SNSなどでも、意図していなくても、共感性羞恥を刺激されるような情報が目に飛び込んでくることもありますね。
事故的に刺激されてしまうのは仕方がないですが、繰り返しそういう情報を流してくるような相手はフォローを外すなり、ブロックするなりしましょう。
大事なのは、しっかり自分の意思でその手の刺激を遮断することです。
集団の中に共感性羞恥を刺激する人がいる場合もあります。
授業中や、仕事の最中にそういう場面にでくわしてしまったら、なかなか遮断することは難しいかもしれませんが、せめて頭の中だけでも他の事を考えるなどして、刺激から離れる工夫をしてみましょう。
暴露療法を意識し、羞恥心そのものを克服する

これは、1つ目に紹介した対処法の真逆の方法です。
強迫性障害や、パニック障害の治療に使われる方法に、暴露療法という精神療法があります。
これはつまり、恐怖の対象に繰り返し、段階的に接触することで、慣れろ!ということです。
たとえば、深刻な潔癖症の治療に、あえて自分から一番汚いと思うものに触るというものがあります。
この、あえて自分からというところがポイントです。
共感性羞恥は、観察することにより、まるで自分が恥ずかしい思い、辛い思いをしているかのような居たたまれない気持ちになってしまう感覚のことです。
自分にとって恥ずかしいこと、辛いことが多ければ多いほど、共感性羞恥も増えます。
恥ずかしい思いや、辛いに思いそのものに耐性をつけてしまうことで、恥ずかしいと思うこと、辛いと思うことを減らそうという発想ですね。
暴露療法の考え方でいけば、自らの意思で、恥ずかしい思いや辛い思いに自分を晒すことで、その耐性をつけることはできます。
自分自身が、恥ずかしい思い、辛い思いに慣れて耐性をつけてしまえば、観察によって居たたまれない気持ちにもならなくなるというわけです。
ただ、いきなりとても恥ずかしい思いや辛い思いをしては、トラウマになってしまうこともあるので、少しずつ段階的に慣らしていくほうが良いでしょう。
共感性羞恥を感じたからと言って相手を責めるのはやめよう

共感性羞恥は、相手の行動を観察することで、「自分だったら」という仮定の基、恥ずかしくなったり、辛くなったり、居たたまれなくなってしまう感覚のことです。
その感覚は、ミラーニューロンという神経細胞の影響で知覚されるもので、その恥ずかしさや、辛さは現実的なものです。
とはいえ、それは、相手を観察して、こちらの脳が勝手に感じ取ったものです。
相手を観察した結果、自分に起こった現象と、相手が意図しているものは関係がありません。
「お前のせいで私は居たたまれない気持ちになった!」というように、相手を責めるのはやめましょう。
この共感性羞恥は、場合によってはいじめにつながってしまうこともあるからです。
あくまで共感性羞恥は自分の脳が勝手に感じ取ったものと理解し、自分の課題と相手の課題をきっちり分けましょう。
ただ、自分が感じた気持ちを相手に正直に話してみるのは悪いことではありません。
落ち着いたやり取りができれば、お互いのことをしっかりと知る機会になるかもしれません。
そういうコミュニケーションって、なかなか難しいですけど、他人と健やかに暮らして行くためには、とっても必要なことですよね。
共感性羞恥があまりにも辛い人は、HSPや、エンパスかもしれない

世の中には相手の感情やら行動を模倣してしまう神経細胞、ミラーニューロンがとても活発な人がいます。
そういう人は、HSPやエンパスと言われる特殊な気質の人かもしれません。
HSPは日本人の5人に一人と言われています。
まだHSPのことを知らない人は是非調べてみてください。
同じようにミラーニューロンが活発な人にエンパスと呼ばれる気質の人がいます。
お好きな人は、エンパスについても調べてみてください。
HSPは心理学、エンパスはスピリチュアルな分野のカテゴリーになりますが、どちらも共感性羞恥がしんどいような、ミラーニューロンが活発な人には、心当たりのある特徴が紹介されていますよ。
共感性羞恥って?松本人志のすごさや、克服方法、おわりに

「共感性羞恥って?ダウンタウン松本人志の共感性羞恥のすごさや、克服方法も」ということで書いてきました。
共感性羞恥とは、相手の行動や境遇を観察した結果、まるで自分のことのように、強い居たたまれなさを感じてしまうということでした。
お笑い芸人、ダウンタウンの松本さんは、共感性羞恥の感覚がとても鋭く、それにまつわる数々の言葉を流行らせた天才であるということもわかりましたね。
また、共感性羞恥は、回避する、慣れるなどの対処、克服方法もありますが、あくまで自分の問題であると捉えることが大事だと言うことも書いてきました。
共感性羞恥は、観察によって知覚として現実的に感じられるものですが、それを対象のせいにして、責めるのはいじめの原因になりやすいというのもポイントでした。
観察だけで自分の身体に強い恥ずかしさや、辛い感じが起こってしまう人は、相手の気持ちになって、思いやることができる素質のある人です。
共感性羞恥について積極的にコミュニケーションすることで、他人との交流・理解を深めるように作用させられると良いですね。
冥王、黒田明彦でした。
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