エネルギーが大きく、意識しなくても、周りの人に強い影響を与えるエネルギーの気質を持った人を逆エンパスと言います。
強いエネルギーを持った人の中には、落ち着きなく動き回る多動力を持った人もいますが、そういう人は発達障害の1つである、注意欠陥・多動障害(ADHD)と誤解されがちです。
今回は、「逆エンパスはADHDの人が多いのか?逆エンパスがなりやすい心の病気は?」ということで書いていきます。
ポイントは多動という言葉で、ADHDと逆エンパスは、ひとつに括れるものではないということですね。
是非読んでみてください。
逆エンパスはADHDの人が多いのか?逆エンパスとは?

世の中にはやたら活気にあふれていて、周りに元気を振りまいている人っていますよね。
まさに太陽のような存在。
ときに疎まれるようなこともありますが、持ち前のエネルギーでそんなことも吹き飛ばしてしまうような人。
その力強さに憧れてしまいますが、実はとても繊細な一面を持っていたりもします。
また、別に元気に振舞っていないのに、どこか存在感があって、影響力の強い人というのも存在します。
目立つような振舞いをしていないのに、なんかやけに偉そうに見えたり、存在感、圧迫感がある。
無意識に周囲に影響を与えているような存在。
この2つのパターンのように、エネルギーの強い存在の人を逆エンパスと言います。
やたら元気で、快活、周りに元気を与えまくっているけど実は繊細な一面も持っているエネルギーの塊→太陽の逆エンパス(エルゴン)
特に目立つような素振りもしないのに、知らず知らずのうちに周囲の人に強いエネルギーを与えている存在。非常に繊細で奥深い思考を持っていて、何気ない一言で場の雰囲気をガラッと変えるような人→月の逆エンパス(エルゴンエンパス)
どちらも相手に与える影響が大きく、基本的に自他の境界線が薄く、共感力が異常に高いというエンパス気質をベースにもっています。
エネルギーの大きさとエンパス気質は生まれながらのものですが、環境や、併せ持つその他の気質によって、大きくは上記の太陽型か月型に分かれます。
逆エンパスは、ADHDの人が多いのか?ADHDとは

ADHDとは注意欠陥・多動障害と呼ばれる発達障害の1つです。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)は、多動性(過活動)や衝動性、また不注意を症状の特徴としています。
活動に集中できない
気が散りやすい
物をよくなくす
順序良く活動ができない
ジッとしていられず絶えず動き回ってしまう
静かに遊べない
待つことが苦手で、他人の邪魔をしてしまう
このような症状が、同程度の年齢の人と比べて、強く認められること。
症状のいくつかが7歳以前より認められること。
それが学習や、生活に著しく障害を生んでいることが診断の基準です。
ADHDは、周りの大人が「元気で落ち着きのない子供だねぇ」と、やれやれと呆れるレベルではおさまりません。
ADHDの診断がつくような、注意欠陥性と多動性は、本人の生活に著しい障害を生むレベルなので、周りの大人が本気で本人を心配します。
また、本人の努力や、周りの大人の躾レベルでコントロールできる質のものではありません。
逆エンパスはADHDの人が多いのか?

逆エンパスはADHDの人が多いのでしょうか?
ADHDは、しっかりとした診断基準のある発達障害です。
元気で活発、異常なほどに活動的な人を指して、「ADHD傾向がある」というのは世間によくある誤解です。
結論を言えば、逆エンパスは多動傾向を持っている人は多いかもしれませんが、ADHDの診断がつく人が多いというわけではありません。
逆エンパスの子供の頃
逆エンパスは子供の頃、いわゆる元気な子供であることが多いかもしれません。
家で静かにしているのがあまり好きではなく、いつも外に友達と遊びに出かけているのが大好き!
あれもこれもやりたがって、どれも集中して取り組んで、身体を壊すなんてこともしばしば。
だけど、学校では落ち着いて座って授業を聞いていられるし、忘れ物の多さも人並み・・・。
また、逆エンパスは、エンパス気質なので、学校の先生のエネルギーと気づかぬうちに同化してしまうことで、高く評価されやすく、かなり優等生になることが多いように思います。
共感性も高いので、優しい子という評価も受けやすく、クラスの中でもリーダー的ポジションになる人も多いでしょう。
家庭環境にもよりますが、幼年期から小学校の中学年か、高学年くらいまでは、エネルギーの大きさからくる多動性やエンパス気質が、肯定的な方向へと転がっている人が多いかもしれません。
ADHDと逆エンパスを併発している人がいることも可能性としてはありますが、割合的には多くはないでしょう。
逆エンパスがなりやすい心の病気は?

逆エンパスはADHDの人が多いわけではありませんが、比較的心の病気にはなりやすい人、と言えるかもしれません。
逆エンパスがなりやすい心の病気①
まず基本的に、エンパス気質の人ですので、感受性、共感性が強く、人のエネルギーの影響を受けて落ち込みやすいです。
また、逆エンパスが抱えている大きなエネルギーが他人に与える影響力を敏感に感じ取る直観力を持っていますので、自分の言動に対する周囲の反応に違和感を感じ、自分がエネルギーを出すことはこわいことだと感じる人もいるでしょう。
多様性を尊重してくれる環境に恵まれにくい日本では、自分のエネルギーを抑えようとする方向に向かってしまう人も多いでしょう。
自分のエネルギーを抑えるということは、基本的に感情やありのままの自分の感覚から解離していくということです。
そういう状況の人間は、抑うつ状態になりがちです。
自分のエネルギーの源から、自分で離れていってしまうような感覚ですね。
このように、逆エンパスは、抑うつ状態を経験しやすいです。
逆エンパスが成りやすい心の病気②適応障害

逆エンパスは大きなエネルギーを抱えています。
そのエネルギーは自分から周囲に向かって泉のように溢れていくようなイメージです。
逆エンパスは、多かれ少なかれ、自分のエネルギーで満たされているその場所に、支配欲求を感じています。
そして、知らず知らずのうちに、その場所を支配するような言動をしてしまうことがあります。
その言動が、逆エンパスの自分の今の能力や役割やポジションにそぐわない場合があります。
たとえば、その場にいるリーダーに対して失礼な態度をとってしまっていたり、求めている自分の役割以上の事をやって、逆に評価を下げてしまったり。
逆エンパスは非常に繊細な心をもっていますので、そんな自分の動きを振り返り、酷く落ち込んでしまうこともあります。
逆エンパスは、組織の持っている性質から大きくはみ出してしまうことが多く、かつそれを深く反省する感性をもっていますので、適応障害を自覚しやすいのです。
逆エンパスがなりやすい心の病気③その他の精神疾患

逆エンパスは、基本的にエンパス気質をもっていますので、感受性、共感性が高いです。
そのせいで基本的にはストレスを感じやすく、不安定になりやすいです。
自他の境界線をしっかり引けるような哲学や、エネルギーの循環が上手にできなければ、心の調子を崩しやすいと言えるでしょう。
逆エンパスも、気分障害(うつ病、双極性障害)統合失調症、パニック障害、強迫性障害、解離性障害など、重篤な精神障害になるリスクはそれぞれあると思います。
私は、いわゆる深刻なストレスにさらされたときに、どの精神疾患にかかるかどうかは、逆エンパスとはまた別の、生まれつきの素質が大きいと思っています。
どんなに普段心が不安定でも、なんだかんだで重篤な心の病気にはならない人もいますし、同じストレスを同程度受けても、発病する病気はそれぞれ異なっているということです。
ただ、もっている病気の素質が花開いてしまうきっかけには、ほとんどの場合、環境的、社会的なストレスの積み重ねが関係していますので、自分のストレス状況をしっかり把握し、コントロールすることが大事なのは間違いありません。
逆エンパスはADHDの人が多いのか?心の病気についても、おわりに

「逆エンパスはADHDの人が多いのか?逆エンパスがなりやすい心の病気についても」ということで書いてきました。
逆エンパスは多動傾向のある人は多いですが、ADHDの診断がでる人が多いわけではないということがわかりましたね。
また逆エンパスは、その繊細さ、敏感さから心が不安定になりやすく、心の病気になりやすいところもあるということ。
しかし、重篤な精神疾患にかかるかどうかは、それぞれの素質によるということがわかりましたね。
そして、その素質が開花する条件には、環境的、社会的ストレスの積み重ねが関係しています。
心にも身体にも優しい生活を送っていけるようでありたいですよね、
自分のためにも、みんなのためにも。
冥王、黒田明彦でした。
私のエネルギー、もらってね。