逆エンパス

エネルギーの同化欲求を受け入れろ!若き逆エンパスへおくる唄

逆エンパス24の謎に迫る1冊

やあ、冥王だ。

少し前に、「逆エンパスの人が子育てをする際の注意点は?」という質問を受けた。

私は、この質問の趣旨を「どう接すれば、子供に自分のエネルギーで余計な影響を与えないで済むか?」だと捉えて、検討していた。

しかし途中で、そういえば子供も逆エンパスの場合もあるな、と気が付いたんだ。

今の私に、小さな逆エンパスに向けて、何か伝えられることがあるだろうか?

今回の記事では、逆エンパスにとって非常に重要な問題である、同化欲求について「若き逆エンパスへの君へ」ということで考えていく。

それでは始める。

さあ、今回も言葉と一緒に遊ぼうぜ。

君は人との同化を望むだろう

逆エンパス_エネルギーの同化欲求

もし君が、しっかりとした逆エンパスであれば、これからきっと、人と親しくなるたびに、相手のエネルギーと同化したくてしょうがなくなるだろう。

なかなか自分でわかるのは難しいだろうが、これから君はずっと、「相手を自分と同じ存在にしたい!」と、ソワソワと激しく求めてしまうようなエネルギーを抱えて生きていかなくてはならない。

君は、自分と相手の間に境界線がなく、まるで同じ存在であるかのように感じているときに、嬉しく、楽しくなる。

そして、それが叶わない時、とても悲しい気持ちになり、裏切られた気持ちになったり、その関係に何の意味も感じないように思ってしまうことだろう。

君にとっての嬉しく、楽しい人間関係は、自分と相手が溶け合うような、エネルギーの同化状態だ。

親子、親友、恋人、など、特に親しい人間関係に、君はそのような関係を願ってしまうことだろう。

それは、君のとても強い願いだが、それは、君のずっと我慢しなくてはならない願いとなるだろう。

君は、同化状態を体験し嬉しく、楽しくなる

逆エンパス_同化は嬉しく楽しい

実際君は、あるところまでは、相手と同化、融合と言わんばかりの、溶け合うようなエネルギーのやりとりを体験できるだろう。

それは、別に相手と身体を重ね合わせる必要すらなく、ただコミュニケーションを交わすだけでも可能であることを知るだろう。

そして、それが君だけではなく、相手にとってもわりと心地の良いものらしいと察することもできるだろう。

同化現象を引き起こすのが逆エンパスの特技

逆エンパス_同化現象を引き起こす

エネルギーの同化現象は、君の鋭い感情移入の言葉と、率直な自己表明の繰り返しによって、進んでいく。

君は、逆エンパス特有の異常な共感力と、直観によって、相手の気持ちが手に取るようにわかり、それを言葉にして伝える。

そして君は、逆エンパス特有の純粋性洞察力によって、君自身のありのままの心境を言葉にして相手に伝えることによって、相手は逆エンパスの気持ちが手に取るようにわかるようになっていく。

この逆エンパスの能力による特殊なコミュニケーションによって、二人の境界線はどんどん透明になっていく。

考えていることや、感じていることが、まるで一心同体かのようになっていく。

同化現象は、君にこそ必要なものなんだ

逆エンパス_同化は必要なんだ

相手がまるで自分と同じ存在かのように感じる

あの感じ、あの嬉しさ、楽しさ。

相手もそれなりに嬉しく、楽しいようだが、その関係は逆エンパスの君の方にこそ必要なものであって、相手にとっては必ずしも必要なものではない。

逆エンパスの君がいなくなれば、その人は他の人と普通の関係を結ぶことができる。

さっぱりしたものさ。

君は、同化現象が長くは続かないことを知るだろう

逆エンパス_同化は長くは続かない

心地良いエネルギーの同化感。

それが人間関係において確かに存在することを君は知るんだ。

それは、なんとも嬉しくて、楽しくて、思い出すだけでニマニマしちゃうような関係だ。

しかし、君はその関係が、心地良いままでは続かないことを体験するだろう。

同化現象、同化欲求は、心地良いところでは、止まってくれないんだ。

心地良い関係は、あくまで同化現象の途中であって、そこから先は脳みそが焼けるような苦痛が待っている。

エネルギー同化現象の終着点は、必ず関係の破綻(はたん)なんだ。

いずれ君は、他人との同化現象を強く願い、渇望しながらも、同時におそれ、やってはならないことだと学習することだろう。

同化現象は、変化していく

逆エンパス_同化は変化していく

同化現象の途中にある、まるで相手が自分になってくれているような嬉しい、楽しい感じは、だんだん変化していく。

同化できているところの嬉しさ、楽しさよりも、同化できていないところへのイライラやムカムカが大きくなっていってしまうんだ。

相手と自分との小さな違いが、どんどん我慢ならなくなってくる。

この小さな違いによる不満は、相手の方は全然感じないんだよ。

だから、逆エンパスの君の方だけ、イライラ、ムカムカが増えてきてしまう。

たとえば、君が寂しいときに、相手が同じような寂しさを感じていないことが許せなくなってくる。

君がイライラしているときに、相手が同じような気分でなかったり、また、そのイライラの理由をわかってっくれてなかったりすると、余計にイライラしちゃったりね。

君の心境としては、「私はこんなにもあなたになっているのに、あなたはなんで、もっと私になってくれないの?」

という感じかもしれないね。

そんな不思議な感情がどんどん強くなり、相手を責めたい気持ちが増えてきてしまう。

逆エンパスの君がこのモードに突入している時、相手はなぜ君が不機嫌になっているのか分からないことが多いんだ。

完全な同化はできない

逆エンパスと同化欲求_完全な同化はできない

同化状態は必ず破綻(はたん)する。

どんなに君が相手にエネルギーを注いでも、どんなに君が相手とたくさんの時間を過ごしても、二人の人間が完全に1つに同化することはない。

ある期間の嬉しさと楽しさをを超えた後は、ただただ苦しみが待っている。

相手が自分になってくれないことが許せず、相手をせめてしまう。

だけど、そんな不思議な感情、なかなか君自身も理解できないし、受け止めようもない。

だから、ただただ不機嫌になり、相手を傷つけるような言葉を言ってしまい、君はもっと苦しむようになる。

相手が傷つくのを見るのは、君自身が傷つくことと同じだからだ。

同化状況が破綻する1つの理由

逆エンパス_同化状況が破綻する理由

同化状態は、その同化度が高ければ高いほど破綻しやすい。

実は、高すぎる同化状態は、逆エンパスの君自身にもストレスを与えるんだ。

人間は、誰にも合わせず、1人で気ままに過ごしたいという欲求も持っている。

同化状況が安定し、同化欲求がわりと健全に満たせているときというのは、基本的に君に余裕があり、相手に上手に合わせることができているときだ。

しかし、同化度が高く、一緒に過ごしている時間が長くなってくると、同化したい欲求と、1人で気ままに過ごしたいという欲求が君の中で葛藤しはじめる。

その結果どうなるか?

逆エンパスの君は、同化欲求を満たしたいにもかかわらず、相手に合わせようとすることができなくなり、相手をより自分の都合に合わせようとする強引な動きが増えてくるのだ。

相手はこれがたまらない。

君も別に相手に嫌な思いをさせたいわけではないだろうが、相手に合わせなければ同化できないということ自体に腹が立ってきて、相手を攻撃したい気持ちが湧いてきてしまうのだ。

「もっと、もっとこっちに合わせてよ!」って感じだな。

逆エンパスの同化関係が破綻するときは、相手に合わせるのが嫌になっているのに、同化欲求だけは満たしたいと思ってしまっているときだ。

それはもはや、相手のエネルギーへの侵略行為に近い。

そうなってしまったあとは、きっと君自身も関係の破綻を願うようになるだろうな。

同化欲求をどうやって対策するか

逆エンパス_同化欲求_対策

さて、このように、君がこれからずっと抱えていくであろう逆エンパスの同化欲求は厄介なものだ。

これをどう対策していくかが、君の人生を決めると言っても過言ではないだろう。

私から君にいくつかのアイデアを伝えてみる。

なかなか簡単に納得できるものでは、ないかもしれんがね。

正直、私もまだ、私自身の同化欲求を処理しきれていないのだよ。

同化対象をもたずに生活する

逆エンパス_同化対象を持たずに生活する

単純な話、同化対象をもたずに生活するということは1つの案だ。

誰とも特に親密な関係をもとうとせず、生きていくために最低限の社交性を保ちながら、ひっそりと暮らしていくということだな。

同化対象を持っていないときの逆エンパスは意外と心が落ち着いている。

ただ、エネルギーに溢れているとは言い難いけどな。

どこか満たされない気持ちを抱えながらも、エネルギーに大きな振り幅は生まれず、淡々とした穏やかな日々になる。

君がそれを望むなら、それはベストな生き方かもしれない。

いかに同化欲求を満たすか

逆エンパス_いかに同化欲求を満たすか

ここからは、いかに同化欲求を満たすかという話になる。

しかし、これは、「人間は他の人間と完全な同化はできない」という前提での話だ。

そこをはき違えると、君はいつまでも脳みそを焼かれることになるぞ。

同化欲求のコントロールの基本は言語化である

逆エンパス_同化欲求のコントロールの基本は言語

私自身、これまでの人間関係において、自分の同化欲求に悩まされてきているが、それを言語化できたのは大きかった。

それまで私は、自分が何に苦しんでいるかわからなかった。

「なぜかわからんが相手の行動がどうしても我慢できない。」

「同化欲求が刺激されて、相手の行動がどうしても我慢できない。」

この2つの理解の違いは、大きく私の行動や態度の違いとして現れるだろう。

自分の欲しいものが分かり、言語化できれば、部分的にでも、相手に自分の欲しいものを伝えることが可能だ。

少なくとも相手は、私が何に感情的になっているかを知ることができ、混乱がなくなる。

たとえそれが相手にとっては不思議な欲求だとしてもな。

同化欲求を抑圧するな

逆エンパス_同化欲求を抑圧しない

どうやっても、他人との同化は完成しない。

しかし、それがわかったところで、同化欲求はなくならない。

なくならないものをなくそうとしたり、下手に抑えようとすると爆発してしまう。

君は、むしろ同化欲求がどうすれば満たせるかと言うことを前向きに検討するべきなんだ。

たとえば、パートナーと相談しながら、君の現実的な同化欲求の満たし方を検討する。

なんとも奥深い、ステキなコミュニケーションになりそうじゃないか。

白黒思考は悪い癖だ

逆エンパス_白黒思考は悪い癖

「どうせ完成しないのなら、なにをやっても意味はない。」

白黒思考は逆エンパスの君の悪い癖かもしれないね。

あるものはしょうがない。

少しでも同化欲求を満たせるような工夫をしよう。

そういう柔軟さが、君の生きやすさを育んでいくんだよ。

さて、君は何と、どう同化するかね?

逆エンパス_何と同化するか

特定の誰かとの同化関係はいずれ破綻し、大きなストレスを生む。

それを君が嫌う場合は、誰とも同化をしないという道を選べばいい。

それは、世界と断絶すること、そして君の逆エンパス性を否定することになる。

そんな生き方もあるだろう。

しかし、世界と断絶せずに、逆エンパス性を否定せずに生きるのであれば、同化欲求を満たし、かつ、特定の誰かと同化しない、ということが必要になる。

そんなことは可能だろうか?

複数の人と同化するのはどうか?

逆エンパス_複数の人と同化するのはどうか

たとえば、複数の人と同化するイメージをしてみよう。

AさんとBさんとCさんとちょっとずつ同化するという発想。

考え方はわかるが、なんか、あまり同化欲求は満たされなさそうだな。

しかし、君がこれで、対処できる場合はそれでOKだ。

同じ逆エンパスといっても同化欲求の強さは人それぞれなんだ。

特に工夫をしなくても、なんとか、人と丁度良い距離感を保てる逆エンパスだっているだろう。

しかし、もし君が、どうにもならないほどの強烈な同化欲求を抱えているのであれば、これから教える、次の方法を試してみるより他ないだろう。

大きな視点でとらえ、宇宙と同化せよ

逆エンパス_宇宙と同化

どうにもならないほどの強い同化欲求を抱えている逆エンパスが、その逆エンパス性を否定せず、心地よく生きていくために必要なのは、抽象化なんだ。

君は不得意かもしれないが、物事を大きな視点とらえることができると、大分楽になるんだぞ。

同化欲求を特定の誰かに向けて満たそうとするのではなく、人類全体に向けのだ。

誰か、ではなく、人類全体と同化する。

アドラーでいうところの共同体感覚というやつだな。

逆エンパスとアドラー
冥王はアドラー心理学をインストールしました やぁ、冥王だ。 アドラーの言葉がいっぱい書いてある「嫌われる勇気」を今さら読んだので、その感想を書いていく。 サササッと読めて、かつ切...

もっと広く言うなら、宇宙と同化する感覚だ。

人類そのもの、宇宙そのものをエネルギーとして捉える。

そして、そこに同化していく。

なかなかでかいスケールの話だろ?

逆に言えば、君のどうにもならないほどの強烈な同化欲求を受け入れていくには、それほど大きなスケールの話が必要ってことさ。

同化欲求の強さが、君自身のスケールを決めていく。

そんな感じだ。

これから君を何度も何度も苦しめる同化欲求が、君のスケールをどんどん大きくしていく。

ちょっとワクワクするだろ?

エネルギーの同化欲求を受け入れろ!若き逆エンパスへおくる唄、おわりに

逆エンパス_エネルギーの同化欲求を受け入れろ_おわりに

今回は、若き逆エンパスの君に向けて書いてみた。

君にはとても強いエネルギーの同化欲求があるかい?

ないのなら幸せだね、穏やかで安らかな人間関係を構築していくことができる。

あるのなら幸せだね、満たされない同化欲求に振り回されながら、人類に、宇宙に教えられ、支えられながら、最終的には、全てと同化できるような人間になることを目指せる。

どっちの君もきっと幸せになれるよ。

だから、安心して今を苦しんでくれ。

君の鮮やかな人生に、君の目が追い付きますように。

冥王、黒田明彦でした。

私のエネルギー、もらってね。