恋愛に苦労しているHSPの人は多いのではないでしょうか。
今回の記事では、HSPが苦労しがちな恋愛時の勘違いや、恋愛依存について書いていきます。
1.HSPってなに?

HSPはHighly sensitive personという言葉(とても敏感な人)の頭文字をとった言葉です。
アメリカの心理学者、エレイン・アーロン博士が提唱しました。
HSPはあくまで生まれつきの気質であり、病気ではないとアーロン先生は言います。
HSPの人はとても繊細で敏感
HSPの人は、非常に繊細で敏感な気質を生まれつき持っています。
物事を深く処理し、感受性が豊かで、共感力が高く、そして、他の人が感じられないような些細な刺激を敏感に感じ取ることができます。
HSPは恋愛が難しいのか?
HSPは、上記のような、一般の人とは違う、非常に鋭い感性を持ちながら生きているので、生活において様々な生きづらさを感じていることがあります。
単純に、他の人と大きく違う気質を持つことは、それだけで、なかなか苦しいものがあります。
恋愛は、HSPの人のように、繊細で敏感な気質の人でなくても、非常に刺激的で激しい身体と心、エネルギーの動きを伴います。
人一倍感受性が強く、また傷つきやすいHSPが、そうでない人と同じように恋愛をすることはなかなか難しいように思います。
HSPは恋愛による様々な刺激に対し、人一倍敏感に反応してしまう。
そして、それは、ときにさまざまな駆け引きを必要とする、恋愛において、不利であり、恋愛を難しくしてしまうこともあるでしょう。
2.HSPと恋愛の勘違い

恋愛における勘違いとは何か?
恋愛における勘違いの一番代表的なものは、
「あの人、私のこと好きなんじゃないかな?」
もしくは、その逆で、
「私は、あの人に好かれていないんじゃないかな?」
ですね。
恋愛における相手の気持ちはとても大事な要素です。
ですから、それを勘繰って、右往左往することは、よくあることですよね。
自分の気になる人の言動を逐一チェックし、相手は自分のことが好きかもしれない、嫌いかもしれない。そういう考えが頭の中から離れない。
恋愛ってそんなことの繰り返しですよね。
相手の気持ちを推し量るだけなら良いのですが、知らず知らずのうちに、それを思い込んでしまうと、勘違いになってしまいます。
「あの人は私のことが好きなんだ。」
「あの人は私のことが嫌いなんだ。」
そう決め込んでしまって、行動してしまうと、あとあと恥ずかしい思いをしたり、悲しい思い、つらい思いをしてしまいます。
恋愛巧者の人は、そういう思い込ませをテクニックとして使ってくる場合もあるかもしれませんので、厄介ですね。
HSPが恋愛で勘違いしやすい理由
恋愛時は、相手との気持ちの探り合いみたいなところがありますので、HSPの人ではなくても、勘違いをしてしまうことはあると思います。
ただ、HSPはその気質上、HSPではない人よりも恋愛時に勘違いをしやすいと言えます。
HSPは他人の感情やエネルギーに敏感
HSPは普段から、他人を気遣い、相手の気持ちに寄り添い、相手本位でコミュニケーションをしていることが多いです。
そして、他人の感情の動きや、エネルギーの動きに敏感で、いつも注目しています。
そのため、相手が自分のことをどう思っているか?と、考える時間が長くなりがちです。
HSPは、それだけをとってみても、「この人は私のことが好きかも、嫌いかも」という考えが浮かぶ回数が多いでしょう。
また、HSPはとても感受性が強いです。感受性の強さは、想像力の豊かさにもつながります。
常に相手のことを考え、刺激に敏感であり、かつ、想像力も豊かですから、恋愛を意識してしまう相手の場合は特に勘違いが起こりやすいでしょう。
HSPの恋愛勘違い対処法
HSPの恋愛における勘違いを少なくする、または、勘違いしてしまっても、恥ずかしい思い、悲しい思い、つらい思いをしないための一番の方法は、相手の気持ちにフォーカスを当てるよりも、自分の気持ちにフォーカスを当てることです。
特にHSPは恋愛時、自分の気持ちとしっかり向き合いましょう。
常日頃から相手の気持ちに寄り添い、相手の気持ち本位のコミュニケーションをしがちなHSPは、自分の気持ちをおろそかにしてしまいます。
勘違いの多い恋愛とは、相手の気持ち次第になってしまっている恋愛です。
相手がどう思っていようとも、自分がどう思っているかが、はっきりしていれば、勘違いであろうが、なかろうが、自分の気持ちに正直に相手と接することができます。
相手に自分の気持ちをかぶせないこと
HSPは感受性が豊かなため、恋愛時も相当な深い恋をします。
常に相手の気持ちに寄り添い、相手の気持ちを察しているというのがHSPの日常です。
ただ、恋愛時は、HSPの相手を察する能力が、弱まっていると考えておくといいかもしれません。
自分の相手への好きという気持ちを整理できないまま、相手にかぶせてしまい、相手が私のことを好きなんだと逆に思い込んでしまうと、手痛い勘違いになりがちです。
HSPと恋愛依存

恋愛依存とは何か
生活における恋愛の比重が高すぎて、その他の生活が上手く回らなくなってしまうような状態だと、それは恋愛に依存している状態だと言えます。
たとえば「彼なしでは生きられない」「信じられるのは彼だけ」と、強烈に恋愛相手、中心の生活になっている場合がそうですね。
常に嫉妬心や不安感に支配され、感情のおさまりがつかなくなってしまうこともあります。
恋愛依存には共依存と回避依存がある
極端な恋愛依存には共依存というものと、回避依存というものがあります。
共依存は、自分の人生よりも相手の人生に関与することで、自分の人生に意義を見いだそうとしてしまうような状況です。
簡単に言うと、相手の世話に夢中になってしまうような状態ですね。
回避依存とは、逆に、他人と親密な関係をあえて避けたり、幸せになることに怖いと思っていたりする状態です。
HSPが恋愛依存しやすい理由
相手本位の人間関係を構築してしまいがちというHSPの傾向は、HSPが恋愛依存しやすい理由にもなってしまっています。
HSPは、相手の気持ちを察したり、相手の気持ちに寄り添う能力が高いです。
また、相手を責めることが苦手なため、人間関係の摩擦を自分を責めることで折り合いをつけようとする傾向が強いため、自己肯定感が低くなりがちです。
そして、感受性が強いこともあり、自分を犠牲にしてでも相手に尽くしてしまうエネルギーも強いです。
パワーバランスが崩れると依存関係になってしまう
人間の関係は、恋愛時だけではなくても、お互いのパワーバランスが崩れると、依存関係になってしまうことがあります。
そして、通常よりもお互いのエネルギーの高い恋愛時は、そもそも依存関係になりやすいです。
普段から相手本位になりがちなHSPが、恋愛時のエネルギーの高まりを受け、恋愛依存状態になりやすいのは自然なことのように思います。
HSPの恋愛依存の対処法
自分の気持ちを大切にする
HSPの人は相手の気持ちを察し、相手の気持ちに寄り添うのが得意です。
しかし、逆に自分の気持ちや都合をおろそかにしてしまいがちです。
恋愛時は、お互いにわりと無茶なお願いをしたくなるものです。
その欲求に片方だけが一生懸命答えようとしてしまうと、関係のバランスは非常に悪くなります。
HSPの人は意識して自分の気持ち、自分の都合を優先するという気持ちを強く持ちましょう。
恋愛時は、自分と相手の両方を愛するという感覚を忘れないようにしましょう。
一人の時間を大切にする
HSPはその気質により、とても疲れやすいです。
周りの情報を遮断し、休むためにも、とても一人の時間が大切になってきます。それは、恋愛時でも一緒です。
相手から離れ、距離をとり、一人になることは寂しく感じることだったり、また、相手を寂しい気持ちにさせてしまうと考えてしまうかもしれません。
しかし、恋愛時は通常時以上にエネルギーが高まり、特に疲れやすいです。
そのため、通常時よりも一人の時間を大事にする必要があります。
心や身体の体調を崩してでも、相手と一緒にいることは、自分だけだけでなく、相手の為にもなりません。
自分の身体と心のメンテナンスにどうしても一人になる時間が必要だと言うことを自分でしっかり自覚し、そしてそれをしっかり相手に伝えられるようになりましょう。
相手もきっと、あなたに元気であってほしいと思うはずです。
自立を支え、自立を支えてもらうこそ愛と知る
恋愛時、状況によっては、相手の困りごとを解決してあげたくなったり、相手の役割を代わりにやってあげたくなることもあるかもしれません。
しかし、それは必ずしも相手のためにはなるとは限りません。
健全な人間関係とは、お互いの自立を応援するような関係だと思います。
助け合いは、あくまでお互いの自立を助けるために行うとよいでしょう。
お互いが自分の足でしっかり立ち、お互いの人生を讃えあるような関係こそ、健やかな愛の関係だと思います。
恋愛に依存せず、相手と幸せな関係を構築できるように、お互いの立ち位置をしっかりと認め合えるといいですね。
HSPの恋愛は難しい?まとめ

HSPの恋愛について書いてきました。
HSPは生まれつきの気質は、恋愛を難しくしてしまうこともあるかもしれません。
しかし、豊かな感受性や、鋭い感性によって、深い愛の喜びを感じられるのもまたHSPの人かもしれません。
あなたが、素晴らしい恋愛ができることを願っています。