繊細で敏感すぎて周りの人とうまくやっていけない。
ストレスを感じることが多くて、すぐに疲れてしまう。
そんな症状に困ってしまうHSPの人は多いのでないでしょうか。
HSPの生きづらさは、病院で診てもらうことができ、治療してもらうことが可能なのでしょうか?
今回は、「HSPを診てくれる病院はあるのか、HSPは病院に行くべきか?」ということで書いていきます。
是非読んでみてください。
HSPとは?

HSPは、Highly Sensitive Personの頭文字を取った言葉で、とても繊細で敏感な人、という意味です。
近年、爆発的に認知が広がっている言葉です。
HSPは、
- 情報を深く処理してしまう
- 感受性が強い
- 共感力が高い
- 些細な刺激を感じ取る
という4つの特徴を全て満たす人だと言われています。
HSPは生まれつきの気質であり、病気ではありません。
HSPは病院に行くべきなのか?

HSPは上記4つの特徴が複雑に絡み合った、非常に繊細で敏感な人でありますので、集団での行動が苦手です。
非HSPと比べて、受けている刺激の量も、処理している情報の量も段違いですので、疲れやすく、非HSPの人と全く同じように生活することには無理があります。
ストレスも抱えやすいので、自分は精神的におかしいのかもしれないと思い込んで、病院に行った方が良いのか?ということを悩んでしまいますよね。
HSPが病院に行くとどうなる?

HSPが病院に行くとすれば、精神科が浮かぶと思います。
現在、精神科では薬物治療が基本ですので、HSPの診断や対応が得意でない病院に行ってしまうと、軽い精神安定剤を処方されてしまうことになるかもしれません。
心を落ち着ける薬は、基本的には急性的な症状に使うべきものであり、生まれつきの体質からくる苦痛を和らげるのに使うのはベターではありません。
下手に薬の効果に満足してしまうと、薬に依存して、長らくお世話になってしまうかもしれません。
HSPの症状から解放されるために薬を飲むということにならないようにしましょう。
病院に行くとしたら、カウンセリングメインの心療内科

HSPが病院に行くとしたら臨床心理士のいる、カウンセリングをやってくれるクリニックなどに行くと良いでしょう。
HSPは心理の博士が提唱した概念なので、精神科医よりも、臨床心理士のほうが詳しいように思います。
大きな病院の精神科でも、カウンセリングができるところもありますが、利用制限があったり、ちょっとややこしいです。
HSPはどういうときに病院に行けばいいの?

臨床心理士のたくさんいる、カウンセリング(心理療法)メインのクリニックに行くべきときは、自分の生きづらさが辛く、日常生活に支障が出てしまい、誰かを頼って対処したほうが良いと自己判断したとき、でしょうか。
たとえば、カウンセリングメインのクリニックでなくても、今はHSP専門のカウンセラーが全国で情報発信しているので、そういう人達を頼るのも手かもしれません。
自分自身がHSPであるカウンセラーさんは、たくさんいますから、独特な体験を共感してもらえますし、カウンセラーの体験をもとにした対処法も教えてもらえるでしょう。
辛くて辛くてどうしようもなくなる前に、積極的に他人を頼ってみましょう。
HSPが精神科で薬をもらったほうが良いとき

基本的に精神科に行くときは、薬をもらいたいときだ、と考えてください。
日本の精神科の構造上、心理療法を専門的にやっているところはとても少ないです。
これから、精神科に行って、薬をもらったほうが良いかもしれないときを紹介します。
これから紹介する例は、HSPに限ったことではありませんが、HSPは特にストレスを抱えやすいので、そういう状態になるリスクは高いと言えます。
うつ症状が出ている時

気分の落ち込みが激しくまともに活動ができない。
歯を磨くのも億劫。
座っているのもつらい。
そんな症状がでているときは、うつ病にかかってしまっている可能性があります。
急性的なうつ症状には薬が良く効くと言われています。
HSPは慢性的な抑うつを抱えがちですが、いつもとは違う、急性的は落ちこみ、身体の強烈なダルさが続いてしまっていたら、薬を頼る必要があるかもしれません。
パニック症状がでているとき

学校や会社に行こうとすると、急に動悸や息切れがする。
これから寝ようとするときに、突然強烈な不安におそわれいてもたってもいられなくなる。
このようなことがある場合、「パニック障害」の可能性があります。
抱えているストレスが爆発してしまうと、状況と素質によってはパニック障害を発病してしまうことがあります。
パニック障害に関しては、日本の精神科でもそれなりの治療が確立していますので(軽い薬と、暴露療法)典型的なパニック症状が出ているときは、精神科を頼ってみるのもアリだと思います。
睡眠に障害がでているとき

睡眠障害は全ての精神の病気に関わります。
もともとショートスリーパーであったり、年齢によって睡眠時間が短くなっているだけなら良いのですが、明らかに睡眠に関しての不調が酷く感じられる場合は、精神科に行ったほうが良いと思います。
あまり睡眠障害を放置すると、自分で自分の対処をできないようなところまでいってしまうことがありますので、睡眠に関しては早めに精神科に相談するのが得策です。
発達障害かどうかを調べてもらいたいとき

これは、番外編ですが、HSPの体質に悩んでいる人の中にも発達障害を併せ持っている人はいます。
現在、発達障害の診断に関してはわりと多くの機関でやっていますので、そちらで確認するのは手かもしれませんね。
発達障害でも症状によっては薬が出ることがありますが、いきなり薬を処方されるようなことはありません。
自分の抱えている違和感をはっきりさせるための1つの手段として活用できれば良いのではないでしょうか。
HSCの子供に悩む親御さんへ

自分の子供がHSC(HSPの症状を持った子供)かもしれない。
病院に連れて行ってあげたほうがいいのかしら?
そんな風に悩む親御さんもいるかもしれません。
しかし、基本的にHSCの特徴は病気ではありません。
まずはしっかりHSCの特徴を理解してあげて、他の子共と比べてどうか、または、自分の子供時代と比べてどうかで、子供を見るのではなく、その子にとって今の環境はどうか、ということを常に考えてあげてください。
その子にとっての世界を中心に考えてあげれば、別に周りの大人が慌てるようなことではないことは沢山あります。
人と同じように毎日学校に行けなくても、元気いっぱいじゃなくても、いいじゃないですか。
子供の敏感さ、繊細さに周りの大人が慌てなくなれば、子供も落ち着いて自分自身の特徴と向かい合っていくことができるようになります。
上記に書いたような薬を飲むべき状態が表れているときは難しいところですが、子供に使えない薬もありますので、慌てずに精神科のDrに相談してみてください。
HSPを専門的に扱っている病院

HSPを専門的に扱っている病院がポツポツありますのでいくつか紹介しますね。
どこもちゃんとDrがやっているようですが、あくまで参考程度にして、ご利用の場合は自己判断でお願いします。
HSPを診てくれる病院はあるのか、HSPは病院に行くべきか?おわりに

いかがだったでしょうか。
「HSPを診てくれる病院はあるのか、HSPは病院に行くべきか?」ということで、ここまで書いてきました。
HSPは病気ではないので、基本的には病院に行く必要はありませんが、あまりに生きづらい場合は、自分から専門家を頼ることが大事であるということがわかりましたね。
ただ、HSPが精神科の薬を頼る必要があるような症状を併発していることはありますので、そのときはしっかり病院に行く必要があるということも書きました。
なかなか自己判断は難しいですが、頼る場所を間違えると、回り道になってしまうこともありますので、よく考えて判断しましょう。
まずは、気軽に相談できる場所に相談してみることから始めましょうね。
HSPを助けたい人、世の中にすでにいっぱいいますから!
冥王、黒田明彦でした。
私のエネルギー、もらってね。