今回の記事は感受性の強い人のための自己表現の重要性について書いていこうと思います。
感受性の強い人は、刺激に対して敏感であったり、刺激として感じられるものが多かったりします。
そのせいで生きづらさを感じてしまうことの方が多いわけですが、その厄介な自分の特徴をせっかくなら、どこかで活かしたいですよね。
刺激に敏感であることをポジティブに考えたときに、重要になってくるのは自己表現です。
感受性とは受信の才能です。受信された繊細で貴重な体験は、発信されてこそ日の目を見るのです。
感受性の強い人が健やかに生きるための自己表現、発信について書いてみますので、興味のある方は読んでみてください。
感受性を生かす道【自己表現】ー自己表現の大事さ
感受性の強い人は刺激に敏感だったり、刺激として感じられる領域が広かったりするので、自分の身体の反応があらゆる場面で多くなり、疲れやすい日々を余儀なくされます。
その刺激の感受の仕方は体質的なものなので、基本的には変えることはできません。(年齢による感覚器の衰えによって変わることはあります。)
刺激に対する反応が鋭く、またその頻度が多いことで他者と同じように振舞うことができず、迷惑がられたり、悲しい思いをしてしまうこともあるでしょう。
この他者との刺激に対する反応の差は目に見えないものなのでなかなか理解してもらえるものではありません。
しかし、自分の身を守るため、少しでも生きやすくするため、自分の大好きな人、自分の身近な人には、自分の感覚的世界をできるだけ共有していく必要があります。
人間は、ひとりひとり全く別の感覚的世界に生きていると理解してください。
自己表現とは、あなたの感覚の世界の明確化でもあり、それは、あなたの大好きな人、身近な人との深い交流のための唯一の入り口でもあるのです。
感受性を生かす道【自己表現】ー自己表現が苦手ってどういうこと?

自己表現が苦手という人は、おそらく自分と他者との差異をかなり意識している人だと思います。
それっぽいことを言う。
丁度良いことを言う。
ズレていないことを言う。
喜ばれることを言う。
こんなところを上手にやる自信がなくて、苦手と感じているのではないでしょうか。
世の中には「あなたのことを聞かせて?」と言いながら、自分の頭の中にすでに用意してある答えを相手に言わせようとする歪んだコミュニケーションがたくさん存在します。
自己表現とは、本来ユニークであってしかるべきものです。
あなたが、あなたのことを話すとき、何をどのように話しても、そして誰が何と言おうとも、それは正解なのです。
あなたのことはあなたしか表現することができない。
あなたの世界は、あなたの自己表現によってのみ具現化するのです。
そのような心境に立つことができると、自己表現の苦手意識は少しは和らぐのではないでしょうか。
感受性を生かす道【自己表現】ー感受性と芸術センス
感受性が強い人は、刺激に対して敏感に反応してしまう体質をもっています。それは他者にはない傾向であり、多くの人の平均に合わせて作られている社会で暮らしていくためには、邪魔にさえ感じることさえあるでしょう。
感受性が強い人は芸術的センスがあるという通説をよく聞きますが、私は必ずしもそうだとは思っていません。
ただし、感受性が強いということは刺激に対する敏感な反応をしてしまうという体質をもっているということです。
その他者にはない敏感さを本気で表現しようとするとき、おそらく芸術的な領域が必要になるのだと思います。
感受性の強い人の中にも、生まれつき芸術的センスを持ち合わせている人もいるでしょう。
しかし、そうでない人でも感受性の強い人は正確な自己表現に、どうしても芸術的アプローチが必要になるため、芸術的センスが後天的に磨かれやすいということは言えると思います。
感受性を生かす道【自己表現】ー感受性と表現力

感受性の強い人は刺激に敏感に反応したり、多くの刺激を感受したりしてしまいます。したがって、刺激への反応が多くなる分、体験が多くなり、自己表現のタネが多くなるということは間違いありません。
しかし、感受したものへの反応を他者に伝わるように表現していくには技術がいります。
感じたものを言語化や映像化していくことはとても大変なことなのです。
何をどうすれば自分の感じたものを正確に表現できるか…。
それは地道に、愚直に、表現活動を繰り返すことによって、ジリジリと近づいていくより他ないものなのだと私は思います。
感受性を生かす道【自己表現】ー純粋な自己表現はひとりよがりから始まる
自己表現の向かう方向、それは相手に自分を理解してもらうということです。
私はこうだ!私はこうだ!と何度も何度も表現する。
その行動の根底にあるのは私を理解してほしいという強い欲求です。
残念ながら、他者に一方的に理解を求めるような、ひとりよがりの自己表現というものは、なかなか多くの他者の心をうつようなものにはなりません。
しかし、私はその作業が底をつく前に、自分を無視して、人に喜ばれるような自己表現を目指してしまうことは真に純粋な自己表現ではないと思います。
私はこうだ、こうだ、こうなんだ!
言えて、叫べて、なんとか表せて。だけどそれしかできなくて…。
そしてあるとき、どこかで、このままの表現じゃだめなんだと思えるようになる。
これは避けようのない大事なプロセスであると私には思えるのです。
感受性を生かす道【自己表現】ー自己表現の一番報われる形

自己表現の一番報われる形。
それは、その生み出されたものが他者に喜ばれるような形になっているときです。
嬉しい、楽しい、面白い。
他者がそのような感想を持つものが表現物として出来上がっているとき、それには多くの人が反応を示してくれます。
文から文芸へ
絵から絵芸へ
工作から工作芸へ
音から音楽へ
自己表現が、相手を楽しませたい、豊かにしたいという方向に純真に向かったときに、表現者にとって一番報われる形がおとずれると今の私には思えるのです。
感受性を生かす道【自己表現】ー終わりに
感受性が強いということは、それだけでは周りの人との差によって苦しみを感じることばかりかもしれません。
しかし、他者よりももらいものが多いということは、その分たくさんのお返しができるということです。
感受したものを返す、それが自己表現です。
感受性が強い人の暮らしが豊かになるかどうかは、その感受性に見合った表現力を身につけられるかどうかにかかっていると思います。
ぜひ、あなたもユニークでステキなひとりよがりを始めてみてください。
応援しています。
月の逆エンパス 黒田明彦
私のエネルギー、もらってね。