感受性の強い人、HSP、エンパス、逆エンパスなど、繊細で特殊な体質を持っている人は、他者との関係でストレスを感じやすく、疲れやすいです。
そのような人たちが、一般の人と一緒に、自分のペースで無理なく穏やかな暮らしをしていくためには、一人の時間を確保し、入念なコンディション調整が必要です。
安心して一人の時間をつくるためには、ある程度、孤独感の克服が必要であると思います。
今回の記事は孤独感の克服について、孤独感を感じてしまう3つの原因と3つの克服方法をあげてみました。
孤独感に苦しんでいる方、一人でいることに心配を感じる方など、孤独感の克服が必要だと思う方は読んでみてください。
孤独感の克服・孤独の元は?

孤独感の克服と言っても、感受性の強い人の中には、一人になると、どうしても強い孤独感を感じてしまうという人もいるのではないでしょうか。
一人になって自分の心のメンテナンスが必要でも、一人になるのがこわかったり、辛かったりしたら大変ですね。
さて、孤独感の克服のためにも、まずは、どうして孤独感を感じてしまうのか?という原因を3つあげてみます。
孤独感の原因1.愛情の欠乏からくる不足感
他者から愛されていない、信用されていないという状態から生まれる心境が、強い孤独感を作ることがあります。
たとえば人間は、充分な愛情に満たされていないと、しかるべきときに、生まれ育った家庭から出ていくのが難しいなどの例があります。
また、愛情が欠乏していると、自分一人でいるときに得体の知れない強烈な飢餓感に襲われてしまうことがあるようです。
この状態の人は、いつも誰かと一緒にいたり、執拗に連絡をとることで、その飢餓感をなんとか誤魔化そうと頑張りますが、なかなか気が休まることはありません。
このように愛情飢餓の状態を抱えたままでは、なかなか孤独感の克服は難しいです。
孤独感の原因2.孤立状態への恐怖感

孤独がこわい、辛いという人は、孤立状態に恐怖を抱えている人かもしれません。
孤立状態の恐怖を抱えたままでは、孤独感の克服は難しいです。
孤立状態への恐怖は、よっぽど極端な家庭で育ってきたのでなければ、スクールカーストの中で生まれ、定着しやすいです。
小学校でも激しいところは激しいですが、特に思春期に突入する中学生ぐらいになると、学校のクラスというグループの中で、自分がどの位置にいるかというのは死活問題になります。
一般的に、スクールカーストにおいて、グループになじめず、孤立しているという状態はかなりの下位になってしまうおそれがあります。
自分がグループになじめていない気持ちや、気楽な一人の状態を選びたがっている気持ちがあったとしても、スクールカーストの下位に落ちたくなければ、それを必死に隠さねばならないわけです。
私自身の人生を振り返ってみても、学生時代ほど孤立してしまうことが危険だと感じていた時期はなかったような気がします。
孤独感の原因3.基本的な孤独感

・愛情不足からの強烈な飢餓感
・集団における孤立状態への他者目線の厳しさ
これらとは別に、誰と一緒にいても、どんなに楽しく充実していても感じる寂しさというものがあります。
それが基本的な孤独感です。
この基本的な孤独感を理解することは、孤独感の克服に非常に大事です。
それは、どんなに好きな相手とも、どんなに大事な相手とも、言葉を交わしても、身体を触れ合っていても、一つにはなれないという感覚。
これが基本的な孤独感です。
この基本的な孤独感は、どこからきているのでしょうか?
それは、人間は皆、たった独りである、という事実からです。
自分と同じ人間は、この宇宙に一人もいません。
親だろうが、兄弟だろうが、親友だろうが、恋人だろうが…。
相手のことを知れば知るほど、自分とは違う人間だということを実感するばかりです。
そもそも、相手を知るということは、自分との違いを認識することなのです。
たとえ、わかりあえたと感じられたり、とけあうような一体感を感じることができたとしても、それは一時の素敵な幻想です。
また、自分と違う相手を、わかってあげられない、許してあげられない、そのままを受け止められない・・・。
それらの感情は、自分と相手が全く違う存在であるという事実を受け止められない限り、苦しい感情となってしまいます。
基本的な孤独感は、あなたの能力や環境の問題で発生しているのではなく、自分と同じ人間はいないという事実が見えていないところから発生しているのです。
感受性が強い人のための、孤独感の克服法

これから、感受性が強い人のための3つの孤独感の克服方法について紹介していきます。
孤独感の克服法1.愛情の欠乏状態を克服する
孤独感の元の1つである、愛情の欠乏状態は、ひとりでは克服することはなかなかできません。
愛情の欠乏状態を克服するには、自分を他にはいない、たった独りの価値ある人間であると他の誰かに認めてもらう必要があります。
人間は愛情の欠乏状態からは、自分一人では愛情を生み出すことができません。
誰かに信用してもらい、誰かに愛してもらえなければ愛情の欠乏状態は克服できないのです。
幼いころにその役割をもっている家族が、充分にその機能を果たせなかったのであれば、この今、家族以外の人にその役割を担ってもらう必要があります。
まずはその状況を理解し、受け入れましょう。
それが、孤独感の克服につながっていくのです。
孤独感の克服法2.孤立状態への恐怖を克服する

孤立状態への恐怖を克服する方法は、社会的、一般的観念から独立することです。
一般的に価値があること、社会的に好ましいとされている観念から一歩退き、それらを俯瞰で眺めることができるようになると、心は本当に自由になります。
たとえば、友達がいない、恋人がいない、心を許せる人がいない自分を、社会・他人がどう評価するか、と厳しい他者目線で見ているうちは、一人でいることに安心、落ち着くことは難しいです。
今、自分が欲しいものは何なのか?今自分に、必要なのは何なのか?どんなとき自分は楽なのか?
大事なのは、それが自分にとってはっきりとわかっていることなのです。
社会的、一般的観念から独立、他者の厳しい目線からの自己解放が、孤独感の克服につながります。
孤独感の克服法3.基本的な孤独感を克服する

基本的な孤独感を克服する方法は、自分と同じ人間はいないという事実を事実のままに受け止めることです。
親子であっても、兄弟であっても、恋人同士であっても、ひとりひとり全く違う他人であると心と身体の両方で理解することです。
自分と同じ人間はいない。
それを確かめる術すらない。
誰にもわかってもらえない、誰もわかってあげられない。
誰とも代わってもらえない、誰にも代わってあげられない。
自分と同じ人間はいない。
たった独りの人間である、私。
この事実に目覚めることです。
そして同時に他者も同じく独りの人間であるということに気が付くことです。
あの仲良さそうに見える学生たちも、幸せそうな夫婦も、抱っこし、抱っこされ、安心しきっている親と子も…。
誰一人として、お互いの世界を理解しあうことはできていない。
誰一人として…。
この事実が見えれば、孤独という状態があるのではなく、孤独感があっただけなのだと気づくことができます。
この気づきが、孤独感の克服につながっていきます。
孤独感の克服の仕方、終わりに

感受性が強い体質を持つ人は、しっかり心と身体を休める時間をとるために、一人になることはとても大事なことです。
しかし、強い孤独感に苛まれて、一人では逆に心が休まらないという状態になってしまうと、エネルギーを丁度良く保つためのメンテナンスが難しくなってしまいます。
孤独の独は、独立の独でもあります。
孤独感の克服が上手くいき、優雅で豊かなおひとりさま時間を楽しめるようになるといいですね。
月の逆エンパス、黒田明彦でした。
私のエネルギー、もらってね。