繊細な心の対処法

親代わりになる言葉【愛を支える言葉】

苦しい夜を超えるための一冊

機能不全家族に育ち、充分な愛情をもらうことができなかった人たちに向けて、何かメッセージをおくれないかと考え、私が親になったなら、というところでいくつもの言葉を並べてみました。

人生の豊かさは、言葉との出会いで決まります。赤の他人の私が、言葉の上だけであなたの親になることができるでしょうか。真実だけを書きました。

たった1つの文字だけでもあなたの心に響き、支えになること、願っています。

この言葉たちが、あなたの親代わりになりますように

あなたを守りたい

私はあなたを守りたい

私は人生をかけてあなたを支えなくてはならない

私はあなたの好きなものを知りたい

私はあなたの喜ぶ顔が見たい

私はあなたの自由を許したい

だけど、同時に、私はあなたの安全も守りたい

あなたの行動を制限することを許して欲しい

私はあなたに嫌われてしまうのもしょうがないと思っている

それでもあなたを守りたい

あなたに見える世界が、綺麗でありますように

あなたに聞こえる言葉が、ステキでありますように

あなたの感じる生命が豊かさに満ちていますように

育ってほしい

しなやかに育ってほしい

柔軟に育ってほしい

勝てる人にならなくていいから、負けても立ち上がれる人に育ってほしい

自分で考えることが好きになるように育ってほしい

自分で感じたことを疑わなくてすむように育ってほしい

困ったときに人を頼ることも、困った人を助けることも自然にできるように育ってほしい

シンプルな暮らしにも豊かさを感じられるように育ってほしい

あなたがこんな私の願いからも自由でいられるように育ってほしい

いつもごめんね

疲れているときに冷たくしてごめんね

言うこときかないからって、怒ってごめんね

気がきかなくてごめんね

鈍い大人でごめんね

不格好でごめんね

あなたの理想的な親になれなくてごめんね

あなたを支えたい

私はあなたが今、無力なことを知っている

私はあなたが今、自分一人では生きていけないことを知っている

だから支える

それは当たり前のことだ

あなたがあなたらしく生きていくことをどうやって支えていけばいいだろうか

あなたが元気に育つためにはどういう関わりをしていけばいいだろうか

私はいつもそれを真剣に考えている

私はあなたの生命に責任を持っている

私はあなたが生まれたこと、あなたを名付けたことに責任をもっている

あなたはあなたの責任で生まれたわけではない

あなたは私の責任で生まれたのだ

私はあなたを精いっぱい育てる義務がある

私はあなたの幸福を願う義務がある

私はあなたに精いっぱいの愛情を注ぎたい

あなたが気持ちよく私のもとを去れるように、精いっぱいの愛情でみたしてあげたい

私はあなたにふれてあげたい

他人にふれること、ふれられることにおそれを持たなくてすむように

私の体温であなたを安心させてあげたい

いずれ、いくつもの苦難があなたを襲うだろう

その苦難にあなたが立ち向かっていけるように、今はとにかく愛情で満たしてあげたい

あなたよりもあなたのことを理解し、あなたよりもあなたのことを好きになろう

あなたの気持ちを察し、そして、ちゃんとあなたの言葉で聞いてあげられる人になろう

あなたの身体と心に、確かな愛情の実感という宝物を残そう

いつでもあなたが旅立てるように、一緒に準備をしていこう

いつまでもあなたを心から応援できるようでありたい

たとえ、あなたが私の意に反することを望んでも

それが尊重できるような私であろう

できるかな?できないかもしれない

だけど、私はそうなりたい

あなたを助け続けてあげられるように、私は私で充実した日々をおくれるよう工夫しよう

私を助けてくれる人を大事にし、あなたに寄り掛かることなく立っていよう

あなたは自由だ

私はあなたが私とは違う人間であることを認めよう

私はあなたが私とは違うものを好むことを喜ぼう

あなたの心はいつだって自由だ

私はその自由を守りたい

私はあなたが私の保護下から出ていくことを願っている

私はあなたが私のもとを旅立つことを願っている

私はあなたがより自分らしく、自由に生きていくことを願っている

あなたが私のもとから旅立ったら、今度は友人として再び出会おう

なぜ?

私はあなたの親なのだから

親代わりになる言葉―終わりに

いかがだったでしょうか。

人の心を支えるのは言葉と少しの体温です。

私は体温であなたを支えるわけにはいきませんが、あなたの親になったつもりで、あなたの心を支えるつもりでメッセージを書いてみました。

おそらく私は実際に人の親になることはありません。しかし、実際の親になれないからこそ、並べられる言葉というものもあると思うのです。

もし今、あなたが心に親を求め続けているのなら、ここに書いてある言葉のどれかをあなたの親だと思ってみてください。

愛情は感覚的なものかもしれませんが、その拠り所となるのは記憶に残っている言葉のすがたです。

私は、あなたの過去に充分な愛情を与えてくれる親がいたかどうかということよりも、今あなたがどんな言葉に包まれて生きているかということの方が大事だと思います。

私の言葉の欠片でも、あなたの人生の支えになればと願っております。

多感な凡人 黒田明彦